Lesson-1:サービスキーを入力する仕組みを用意する
当コーナーでは、Microsoft Visual Basic 2022 Professional Edition(以下VB 2022と省略)で「JRA-VAN Data Lab.」サービス対応の競馬ソフトを作成していく過程をステップアップ形式で解説していきます。
前回までの環境設定でJV-Linkを利用するための準備を行ないましたので、今回からはいよいよコーディングに入ります。今回は手始めに、作成する競馬ソフトのメニューからJV-Linkの設定をするためのダイアログを呼び出せるようにコーディングしてみましょう。
【 今回の目標 】
JV-Linkの設定するためのダイアログを呼び出す仕組みを競馬ソフトに追加する。
【 やってみよう 】
① フォームのオブジェクト名を「frmMain」に変更します。
フォームのオブジェクト名を変更するには、フォームをクリックして選択した状態で、プロパティウインドウの「(Name)」を変更します。
② ツールボックスのメニューとツールバーからMenuStripを貼り付けます。
③ 貼り付けたメニューの「ここへ入力」をクリックしてテキストの入力モードにし、「設定(&C)」と記述します。
[ ワンポイントメモ ]
テキストの欄に記述した「(&C)」は、アクセスキーです。上記例の場合、プログラム実行時に[Alt]キーを押した後に[C]キーを押すとこのメニューが選ばれます。
④ メニューのオブジェクト名を「mnuConfig」に変更します。
オブジェクト名を変更するには、メニュー「設定(C)」をクリックして選択した状態で、プロパティウインドウの「(Name)」を変更します。
⑤ フォームの「設定(C)」メニューの下の「ここへ入力」をクリックしてテキストの入力モードにし「JV-Linkの設定(&J)…」と記述します。
⑥ サブメニューのオブジェクト名を「mnuConfJV」に変更します。
オブジェクト名を変更するには、サブメニュー「JV-Linkの設定(J)…」をクリックして選択した状態で、プロパティウインドウの「(Name)」を変更します。
⑦ メニューから「表示」→「コード」を選択してコードエディタウィンドウを表示します。
⑧ ウィンドウ上部の左のリストボックスから「mnuConfJV」を、右のリストボックスから「Click」を選択すると、コードエディタウィンドウに「JV-Linkの設定」をクリックしたときに実行されるメソッド「mnuConfJV_Click」が作成されます。
[ ワンポイントメモ ]
フォームに追加したメニューの「設定」クリックし、表示された「JV-Linkの設定」をダブルクリックしても、同じ結果になります。
⑨ このメソッドの中に、JV-Linkの設定処理を記述します。(ソースコード001-01参照)。
[ソースコード001-01]
Try
' リターンコード
Dim lReturnCode As Long
' 設定画面表示
lReturnCode = Class1.AxJVLink.JVSetUIProperties()
If lReturnCode <> 0 Then
MsgBox("JVSetUIPropertiesエラー コード:" & lReturnCode & ":", MessageBoxIcon.Error)
End If
Catch ex As Exception
End Try
【 確認しよう 】
それでは、実際に動かしてみましょう。
① メニューから「デバッグ」→「デバッグ開始」を選択します。
エラーがある場合は画面下のエラー一覧にメッセージが表示されます。メッセージをダブルクリックすることで、エラー発生箇所が表示されます。
上記のエラーはフォームのオブジェクト名の変更がクラス定義のソースに正しく反映されていないため、発生しています。

ソース内のオブジェクト名を正しく変更することで、エラーが解消されます。
エラーを修正してから再度デバッグを開始してください。
② 「設定」メニューのみのフォームが立ち上がるので、「設定」→「JV-Linkの設定」を選択します。
[ワンポイントメモ]
アクセスキーを設定してあるので、「Alt」+「C」→「J」キーでも同じ動きをします。
③ 「JV-Link設定」ダイアログが表示されます。
このダイアログでは、JV-Linkを使用するための「利用キー」および、JV-Dataの保存に関する事項(保存するかどうかおよび保存先フォルダ)を設定することができます。
なお、「利用キー」とはJRA-VAN Data Lab.サービスを利用する際に必要な英数字17桁の認証キーです(下図②の認証で必要)。この利用キーをJV-Linkに設定することにより、JV-Linkを通してJV-Dataを取得することが可能になります。
④ 「JV-Link設定」ダイアログの「利用キー設定」の部分に、JRA-VANより発行された「利用キー」を入力します。また、「データの保存設定」の「データを保存する(推奨)」にチェックを入れ、「データの保存場所」を設定した後、「OK」ボタンをクリックします。これでJV-Linkの設定は完了です。
[ ワンポイントメモ ]
すでにData Lab. 対応のソフトを使用している場合は、設定済みの利用キーが表示されます。また、一度使用した利用キーは誤って書き換えられることが無いように編集不可になっています。













